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5.212013
これからの「介護休業」見直しの重要性
◆「WLB」の意味合いが変化
これまで“ワークライフバランス”というと、「育児休業を取る人のための…」「私生活を重視したい人のための…」といったイメージで捉えられていたようですが、最近は「介護」についての重要性が強くなってきたようです。
たしかに、育児・介護休業法が改正された当時(平成21年改正、平成22年施行。平成24年7月から常時100人以下の労働者を雇用する中小企業についても完全施行)、子を持つ社員の休業や子の看護休暇については注目され、企業は規程の変更等に追われました。
しかし、近年少子高齢化社会の著しい進展に伴い、親の介護のために休職を余儀なくされる方が増えてきています。そして、団塊世代の高齢化により、2017年には介護を必要とする高齢者数が過去最高になると予測されています。
◆企業の課題は?
企業としては、育児と介護の大きな違いが、考えなければならない課題の1つになります。大きな違い、それは「介護については終わりが定かでない」という点にあります。子育てについては一定年齢での目処がつきますが、介護については始まりも終わりもそれぞれの状況により千差万別です。
製薬大手のアステラス製薬が、ガンなどで余命6カ月以内の宣告を受けた家族を持つ社員に最長で1年間の休職を認める制度を導入したそうです。休職期間は、1週間~6カ月間で、最大で1年間まで延長できるそうです。
こうした取組みが今後他の企業でも注目されるようになるかもしれません。
◆人事制度の見直しも必要に
こうした介護休業を必要とする社員の増加が見込まれる中、これまでの休業に関する規定を見直すとともに、業務の進め方や人事制度そのものも見直す必要が出てくるでしょう。
さらに現在、政府で検討している「限定正社員」などの勤務形態の多様化への対応とも併せ、企業は具体的な検討を始める時期に来ているのかもしれません。