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ドライバーの健診項目見直し開始 事業主の負担軽減につながるか?

◆健康問題に起因する事故は4年間で2倍超
トラックやバス等の事業用自動車のドライバーの健康起因事故数は、2010年の100件から2014年の220件に増加しています。トラックが最も多く、2012年16件、2013年21件、2014年19件となっています。
脳・心臓疾患やSAS(睡眠時無呼吸症候群)を運転中に発症したことが原因となるケースが多く、死亡事故のうち、心臓疾患が46%、脳疾患が26%を占めます。
国土交通省では、2014年4月に「事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル」(以下、「マニュアル」)を改訂し、対策に力を入れています。

◆事故防止には健診徹底が不可欠だが…
このマニュアルでは、異常所見を発見できるスクリーニング検査として、(1)脳ドック、(2)人間ドック、(3)SAS検査、(4)心疾患検査を推奨していますが、これらの実施には1人当たり最大数十万円かかり、中小事業者には重い負担です。
業界団体では検査にかかる費用の助成を行っていますが、脳・心臓疾患では助成しているところは一部にとどまります。

◆国土交通省が対策協議会を設置
国土交通省は、上記スクリーニング検査の普及につなげるため、9月17日に、第1回目の「事業用自動車健康起因事故対策協議会」を開催し、事故削減効果の調査や、より効果的な実施方法および検査項目の絞込み等による低コスト化のための検討を始めました。
年度内には結果を得たい意向です。

◆すでに利用可能な「簡易脳検査」もある
突然の意識障害を起こすくも膜下出血は、最も危険な病気と位置付けられますが、原因となる脳動脈瘤は、脳の断面を見るMRIと脳血管の画像を見るMRAを使った脳ドックにより発見できます。
一般社団法人運転従事者脳MRI健診支援機構では、通常4~8万円かかる脳ドックの撮影枚数を減らす等により約2万円に抑えたスクリーニング検査を実施しており、会社や団体単位で受けることができます。

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