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「フリーアドレス制」導入目的の変化

◆オフィスの省スペース化の手段として
オフィスに個人用の席を設けず、仕事に応じて座る席を決める「フリーアドレス制」は、オフィスの省スペース化の手段として広がってきました。
しかし、最近では、社員間のコミュニケーションを活発化させる仕組みとしても注目され始めているようです。

◆コミュニケーション活発化を目指して
これまで、「フリーアドレス制」導入の主目的は、オフィス賃料の削減にあり、外出が多い営業部門などで席数を減らしていました。しかし、昨今は事情が異なってきており、社員間のコミュニケーションを促すために導入する企業が増えているようです。
ある大学が、20~50歳代の社会人に対して職場の雰囲気について聞いたところ、「社員同士で情報を共有し合う雰囲気がある」(約12%)、「人を育てようとする雰囲気がある」(約9%)などの回答がいずれも低水準にとどまっていました。
そこで、このような状況を改善する手段の1つとして、改めて「フリーアドレス制」が注目されているのです。

◆社員の管理に難しさも
この「フリーアドレス制」導入成功の鍵は、「中間管理職」にあると言われています。
ある企業の部長職の男性は「数多くいる部下と毎日顔を合わせないので、正直把握しきれない」と言います。また、別の企業では20~30歳代の社員が固まって座ってしまうため、若手社員の指導ができないことが問題になっているそうです。
こういった企業では、日常的なコミュニケーションに支障が出ないよう、部署ごとに範囲を決め、その中で席を自由にする「半」フリーアドレス制を導入したり、最低1日1回は朝礼の時に顔を揃えて仕事を確認し合ったりするなど、対面コミュニケーションを取れる工夫を行っています。

◆残業削減にも大きな効果
フリーアドレス制には、コスト削減やコミュニケーション活発化の他にも、自分で管理する書類などの削減につながる、仕事環境を変えることにより生産性が向上するといったメリットもあります。
また、席を選ぶ際にその日の仕事の内容が明確になるため、仕事の効率が上がって残業が減ったなどのケースもあるようです。

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