お知らせ

運用次第で給付額が変動可能に!「第3の企業年金」とは?

◆来年度から導入か?
厚生労働省は、新しい企業年金制度を創設することを明らかにし、制度設計の検討に入りました。今後、企業年金の関連政令を改定し、早ければ来年度にも企業が導入できるように議論が進められています。
現在の企業年金は、「確定給付型」と「確定拠出型」の2種類ですが、双方の特徴を併せ持つ「第3の企業年金」として新たな企業年金制度が設けられることになります。

◆制度の特徴は?
確定給付型年金は、企業が掛金を負担して運用するため、従業員にとってはメリットの多い制度ですが、企業の負担が大きく制度を辞める企業が増えています。
企業の負担を和らげるために2001年に導入された確定拠出型年金は、加入者が自分で運用するため、個人のリスクが大きいとされています。
今回検討されている「第3の企業年金」では、運用は確定給付型のように企業が行いますが、年金額は確定拠出型のように変動することになります。つまり、加入者は運用リスクを引き受けることになりますが、個人で運用する必要はなくなります。

◆企業への影響は?
現在、勤務先で企業年金に加入している人は約1,700万人(2014年3月時点)で、これは会社員の約40%強が加入していることになります。
最近では、確定給付型の厚生年金基金からの脱退や基金の廃止が相次いでいるため、「第3の企業年金」の創設により、多くの企業が企業年金制度を見直すことが予想されます。
各企業年金制度のメリット・デメリットをよく理解し、身の丈に合った制度を導入・運用していくことが必要です。今後の動向に注目していきましょう。

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