お知らせ
5.242023
三位一体の労働市場改革の指針が公示されました
【参考資料】
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/pdf/roudousijou.pdf
令和5年5月16日、新しい資本主義実現会議から「三位一体の労働市場改革の指針」が公示されました。
「キャリアは会社から与えられるもの」から
「一人ひとりが自らのキャリアを選択できる」時代に変化してきている。
会社は社外からの経験者採用にも門戸を開くこと、
労働者は自らの選択によって、社内・社外共に労働移動できるようにしていくことが、
日本企業と日本経済の更なる成長のために繋がるという考えに基づき、
三位一体の労働市場改革の方向性を示しています。
◆指針の方向性
・リ・スキリングによる能力向上支援
・個々の企業の実態に応じた職務給の導入
・成長分野への労働移動の円滑化
◆労働市場改革案(一部抜粋)
・個人への直接支援の拡充
在職者への学び直し支援策は、
現在、企業経由が75%(771億円(人材開発支援助成金、公共職業訓練(在職者訓練)、
生産性向上人材育成支援センターの運営費交付金))、
個人経由が25%(237億円(教育訓練給付))となっている。
これについては、働く個人が主体的に選択可能となるよう、
5年以内を目途に、効果を検証しつつ、過半が個人経由での給付が可能となるようにし、
在職者のリ・スキリングの受講者の割合を高めていく。
・日本企業の人への投資強化の必要性
日本企業の人への投資(OJTを除く)は、2010年から2014年に対GDP比で0.1%にとどまり、
米国(2.08%)やフランス(1.78%)などの先進諸国に比べても低い水準にある。
かつ、近年、更に低下傾向にある。今後、人口減少により労働供給制約が強まる中、
人への投資を行わない企業は、ますます優秀な人材を獲得できなくなり、
それは企業価値や競争力の弱体化に直結することを認識しなければならない。
・失業給付制度の見直し
自らの選択による労働移動の円滑化という観点から失業給付制度を見ると、
自己都合で離職する場合は、求職申込後2か月ないし3か月は失業給付を受給できないと、
会社都合で離職する場合と異なる要件となっている。
失業給付の申請時点から遡って
例えば1年以内にリ・スキリングに取り組んでいた場合などについて
会社都合の場合と同じ扱いとするなど、自己都合の場合の要件を緩和する方向で具体的設計を行う。
・副業・兼業の奨励
成長分野への円滑な労働移動を図るための端緒としても、副業・兼業を奨励する。
このため、副業・兼業人材を受け入れる企業又は送り出す企業への支援など、
労働者個人が新たなキャリアに安心して移行できるようにするためのトライアル環境を整備する。
・キャリア教育の充実
小学校・中学校・高等学校の総合的学習の時間における
キャリア教育を充実させるべく、実施方法・事例を周知する。
また、これらの学校における教育課程外の取組も含め、起業家教育の充実を図る。
国の取組みとしては、能動的にキャリア形成に取り組む労働者への支援策拡充が目立ちます。
これに対して企業側のみなさまは、優秀な人材を獲得し、継続雇用に繋げるためには、
「人への投資の強化」を行うことが重要なので、
給与制度・雇用制度の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。
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